~~~ ビアトリクス・ポターの聖地を巡る旅(2018年6月) ~~~
4日目(6/20) 湖水地方 ボウネス・オン・ウィンダミア~アンブルサイド~グラスミア~ダーウェント湖~ニューランズ・バレー
|
|
▼行けばなんとかなると向かったスケルギル農場 さぁ、いよいよ湖水地方滞在3日目の最終目的地「スケルギル農場(Skelgill Farm)」へと向かいます。しかし、この日の予定の内、ここが最難関で目的地に無事に着けるか不安でした。 運転手のデレックは、これまで作動させてなかったナビをセットし、音声案内の声に私も耳を傾けていました。私が指定した場所は、キャットベルズ山の駐車場でしたが、最後の曲がり角を右に曲がればすぐのところを、デレックは左に曲がりました。ナビ音声は「ターン・ライト」と言いましたが、左に曲がったのです。 私はデレックが左に曲がってくれて、なんという幸運が訪れたのだろうと思いました。キャットベルズ山のふもとの道を右に曲がると、山の向こう側にまわりこむためダーウェント湖は見えなくなります。しかし、左に曲がると再びダーウェント湖が目の前に開け、そして『りすのナトキンのおはなし』に描かれたふくろう島(セント・ハーバート島)が真正面に見られるのを、旅行計画を立てている時にグーグルマップを見て知っていたからです。 ![]() 私はとっさに皆さんにそれを伝え、リングホームから見えたセント・ハーバート島の景色とは違う角度で、そして視線もより高い位置から再びセント・ハーバート島を見ることができたのです。本当になんという幸運だったのでしょう!しかし、デレックは私達をどこに連れて行くのだろう? 到着した場所は、キャットベルズ山の駐車場でした。なんと、キャットベルズ山の駐車場は、全部で4箇所あるそうで、私が指定した駐車場は間違っていると判断されたのか、その辺りのところ英語が理解できず意味不明でしたが、デレックは「こっちの駐車場じゃないの?」って、私が「右側の駐車場」という言葉に信じられないという顔をしてUターンしました。そしてナビが示した場所に無事到着しました。 デレックはこんなところにやってきて、夕方5時過ぎに一体何をするんだい?って感じでしょうか?この駐車場はキャットベルズ山に登山する方が利用する駐車場で、周囲は農場があるだけで見学するような場所は何もない(と、デレックは思ったのでしょう)。 私は初めて訪れる場所で、グーグルマップで何度も確認したけれど、この先に進んで良いのかどうか不安で仕方ありません。デレックに「この道を進んでもOK?」と聞いてみたけど、彼は両手を高く上にあげるだけで何も答えてくれなかった。 ![]() 私はここで引き返す訳に行かず、河野先生の「行けばなんとかなる」というアドバイスを信じ、皆さんを引き連れ前に進みました。「この先スケルギル農場、駐車禁止、引き返せ」という案内標識のあるその先の道を歩いて約10分ほど。 ![]() 「スケルギル農場」 目の前に現れたこの景色、これこそ楽しみにしていた景色です。『ティギー・ウィンクルのおはなし』で、リトルタウンに住むルーシーの家として描かれました。日本語訳では「いなかの、ある農家に、ルーシーという女の子がいました。」となっていますが、「いなか」というのは原文で「リトルタウン(Little Town)」という建物が5,6軒あるだけの小さな集落の名前で、ある農家というのがスケルギル農場です。 手前が納屋で、傾斜した土地に建てられた白い建物は一段高い場所にあります。そして納屋と建物の間に、シダの葉に隠れて見えづらいですがゲートが挿絵そのままに。まさしく聖地、絵本の舞台です。 ![]() ルーシーがここでハンカチを探している姿が目に浮かびます。それからネコやメンドリたちの姿は見当たりませんが、ハードウィック種の羊の親子がいました。 ![]() しばらく興奮しながら撮影に夢中になっていましたが、どなたかがスケルギル農場の石塀にこのような標識を見つけました。「この先も行けるみたいよ、フットパスって書いてある」と。「いっちゃえ、いっちゃえ(笑)」という声も。 仲間と一緒ってなんて楽しい旅なんでしょう。自分一人だったらこの先も進んだかしら?いや、きっと一人でも好奇心は押えられず進んだことでしょう。 「行けばなんとかなる!」 ![]() この先に進むとすぐにまたゲートがありました。 ![]() そしてフットパスが続いています。 ![]() さらにもうひとつゲート。 ルーシーは、こうしてずんずんと進み、そしてティギー・ウィンクルに出会い、探していたハンカチを見つけます。私達もルーシーのようにゲートをくぐって前へ、前へ。 ![]() 最後のゲートのその先は、いきなり目の前が開け山に囲まれたニューランズ峡谷(Newlands Valley)が現れました。左手はキャットベルズ山(Catbells 標高451m)、その隣の山はメイデンムーア(Maiden Moor 576m)、ハイスパイ(High Spy 653m)、デールヘッド(Dale Head 753m)、ヒンズカース(Hindscarth 727m)、ロビンソン(Robinson 737m)と峰々が連なっています。 これらの山に囲まれ斜面が広がるこの場所はニューランズ峡谷で、『ティギー・ウィンクルのおはなし』の舞台となりました。 ![]() 「ルーシーも石の段々の向こうに出てみました。」とある場面、ルーシーが見つめているのは左手のキャットベルズ山ではないでしょうか? ![]() そしてその次に続く場面は、ルーシーの眼下にリトルタウンの村が描かれました。リトルタウンは、スケルギル農場から少し離れた位置にあります。(赤い矢印で示した場所) ビアトリクスがおはなしに登場させたルーシーのモデルとなった少女、その名もルーシー・カーがここに住んでいました。 リトルタウンも行きたい個所のひとつでしたが、駐車場がリトルタウンを通り過ぎた坂の下にあることや、スケルギル農場はもちろんですが、リトルタウンも観光地ではないのでトイレなどの施設はありません。いくらトイレを済ませていたとしても、両方回るのは厳しいかなと今回は諦めました。 ![]() 2003年の英国旅行の際、スケルギル農場の場所が分からず、リトルタウンを色々探し回りましたが、見つけられたのはティギー・ウィンクルの看板のみでした。写真は2003年に撮影したリトルタウン農場の看板。この時も到着したのが夕方で、ルーシーのように山道を登ることができなかった。 いつか、山登りにも挑戦して、ルーシーが見つけたティギー・ウィンクルの家(鉱山跡)にたどり着けたらいいなと思います。 ![]() スケルギル農場からデレックの待つ駐車場へと引き返している時、行きはこの先に進んで良いか不安で気づかなかったけれど、農場の方へと目を向けると、羊の毛にカラフルな色がつけられているのを見つけました。 これは「スミットマーク」と呼ばれるもので、『ティギー・ウィンクルのおはなし』では、「肩のところに押してある農場のはんこ」と訳され、原文は「sheep-mark」となっています。そして、これは「スケルギル農場の小羊のオーバー」「こっちはゲイトガス農場」とあります。写真のスミットマークは、スケルギル農場のものかしら? ![]() これで3日目のすべての予定は無事終了しました。ダーウェント湖からホテルのあるボウネスからまでは、約1時間の道のりの為、スケルギル農場から20分ほどのところにあるダーウェント湖観光の拠点となる町ケズウィックに立ち寄り、スーパーマーケットの「ブーツ(Booths)」でトイレ休憩しました。 私はブルーチーズ入りのサラダがまったく食べられなかったので、ついでに夕食のおかずを購入したのですが、他の皆さんはお土産探しに夢中でした。そういえば湖水地方はこの日が最終日なので、湖水地方土産を買うラストチャンスでした。ボウネスは、大きなスーパーへ行くには、隣のウィンダミア駅まで行かなくてはいけないのでここに立ち寄る予定にしておいて良かったと思いました。 以上で湖水地方の旅は終わり、翌日はシェイクスピアの生家があるストラットフォードアポンエイボンへ寄り道をして『グロースターの仕たて屋』の舞台となるグロースターへと向かいました。 |
|
| スケルギル農場は『ティギー・ウィンクルのおはなし』の舞台へ(完) | |
| 旅物語目次へ NEXT↓(寄り道しつつ『グロースターの仕たて屋の舞台へ) | |
5日目(6/21)グロースター ボウネス・オン・ウィンダミア~ストラットフォード・アボン・エイボン~グロースター
▼シェイクスピアの生家がある町ストラットフォード・アボン・エイボン 湖水地方の滞在日数は2日半でしたが、充実した盛りだくさんの内容でした。いよいよ湖水地方を離れ、次の目的地であるグロースターへ移動しました。 湖水地方で利用したB&B「バージニアコテージ」は、旅行記初日にも書いたとおりエレベーターがないので、重いスーツケースを運ぶのが容易ではなかった。「戸口の前に出しておいてくれれば運ぶよ」と言ってくれたけど、オーナーが一人で何往復もして、1個ずつ運んでくれたものだから、相当疲れさせてしまい、最後は肩で息を切りながらバスに手を振って見送ってくれた。 バージニアコテージは、ポターアトラクションまで徒歩1分と便利な場所にあり、アットホームで、手作りヨーグルトが美味で、窓からの景色も素晴らしいB&B、お泊りの際はぜひご検討ください!(シャワーは部屋により難あり)。 バスは8時30分に出発し、運転手はデレックからケビンへと交代。ケビンがグロースターまでと、その次の日コッツウォルズ経由でロンドンまで運転してくれました。 私達はグロースターへ行く前に、ストラットフォード・アポン・エイボン(Stratford-upon-Avon)へ。ここは「シェイクスピアの生家を見学したい」という資料館の皆さんのリクエストで立ち寄る予定にしていたのですが、スケジュールを調整している内、寄り道せず直接グロースターに行く方が良いのでは?と決まりかけたのですが、、、 「ストラットフォード・アポン・エイボンは、グロースターに行く途中にありますし、ランチを兼ねてせっかくですから立ち寄るだけでも」とお願いしてみましたところ、快く「OK!」となりました。 ![]() シェイクスピアの生家 シェイクスピアの生家があるヘンリー通りは、歩行者天国になっていて、通りの両側にカフェやレストラン、お土産ショップなど立ち並びとても賑やか通り。観光客も大勢行き交っていました。 ![]() 生家の隣にチケットセンターがあり、ここも予約しないと団体は無理だったかも。大勢の人がチケット求めて並んでいました。 ![]() 大道芸のスタチューナイト(The Statue Knight) ![]() 賑やかなヘンリー通り ここは湖水地方とはまた全然違う雰囲気で、観光地ならではの楽しい雰囲気が伝わってきました。しかし、ランチを含めて50分以内で出発するため急いで目的地へ。 ![]() 目的地というのは、シェイクスピアの生家の場所を検索していた時に偶然見つけたピーターラビット専門店「タイムレス・テールズ(Timeless Tales)」。 この賑やかなヘンリー通りにあり、外観からもとても可愛らしいショップ。ここにどうしても立ち寄ってみたかったのです。 ![]() 店内の様子(一部) グッズは、3Dアニメ「ピーターラビット」が人気ということもあり、アニメ関連のグッズや、ぬいぐるみ、おもちゃ、雑貨など、テーブルウェアも豊富に揃っていました。 ![]() そして一番の驚きが、日本の観光地でお馴染みの顔出しパネルのピーター版がありました。もちろん全員撮影してきましたよ。もしかしたらピーターの顔出しパネルは世界でここだけかも!!楽しかった~。 ランチは、ベーカリーチェーン店の「グレッグス」で購入し、エイヴォン川沿いのバンクロフト・ガーデンズで食べました。再びバスに乗り、グロースターには予定通り15時に到着。 ▼湖水地方からグロースターの町へ移動 ![]() 宿泊したホテルは、2003年に訪れた際にも宿泊したニューカウンティホテル(The New County Hotel)です。このホテルは何と言っても場所が良く、グロースター市内中心部にあり、「グロースター仕たて屋の家」や大聖堂まで徒歩5分という便利さです。 ![]() 部屋は可もなく不可もなくといった普通のビジネスホテルといった雰囲気です。 ![]() 水回りは清潔でシンプル、アメニティは必要最低限といったところです。海外で日本のようなきめ細かなサービスは期待できませんからね。シャワーはそこそこの水圧でした。ツインの部屋は浴槽がついていましたが、シングル利用の部屋はシャワールームのみでした。こういった些細な違い、でも日本人にとって浴槽の有り無しは雲泥の差ですから、行ってみないと分からないことのひとつです。 チェックイン後すぐにグロースター見学へ。 というのも、資料館の皆さんは、グロースターの滞在時間が短く、その次の日には朝早くコッツウォルズへ移動されました。私達、資料館以外の3名は、コッツウォルズをキャンセルしてグロースターに留まり、電車でロンドンへ移動し、ホテルで合流するという別行動となっていたので、急いでグロースターの見どころを見学するため市内へと繰り出しました。 グロースター見学の様子へと続きます。 |
|
| 寄り道しつつ『グロースターの仕たて屋』の舞台であるグロースターへ(完) | |
| 旅物語目次へ NEXT→(グロースターの仕立て屋の家へ) | |

| Copyright(c)1996 ラピータの部屋 all rights reserved. |