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プーちゃんの出産・育児経験
<準備するもの>
<産室の作り方>
<出産の準備>
<育児>
<仔うさぎが大きくなるまで>
<最後に>



  <準備するもの>
 
うさぎの妊娠期間は、30日から32日です。
出産2週間ぐらい前になったら産室を用意し、あらかじめ母うさぎに慣れさせておきましょう。
  • 産室
    プーちゃんの利用しているケージから行き来できるように作った産室。巣箱はうさぎの大きさに合わせて適切な大きさのものを用意してください。プーちゃんの場合(体重1500グラム)は30センチ四方のものを作りましたが、もっと大きなうさぎなら、さらに大きいものが良いでしょう。
  • 床材
    長いわらが一番いいようですが、準備してなかったのでプーちゃんはハンドタオルで代用しました。
    (注意)床材はわらが一番良いのですが、タオルの場合、仔うさぎが手足を引っ掛けないように、毛足の短いハンドタオルのような布がよいです。


  <産室の作り方>
  

  1. 30センチ四方の板6枚を組み合わせて、箱を作りました。
    産室の出入り口に当たる部分はあらかじめ開けておきます。
    箱の上に当たる部分は、掃除や仔うさぎの様子を確認出きるように、止めないで開けられるようにしておきました。
     
    産室の中には、床材としてハンドタオルが数枚敷き詰めてあります。

  2. ケージと産室の間を行き来できるように、ケージの金網の部分を一部切り取って、産室の出入り口とつなげます。切り取った部分をあとで塞げるように金網で扉をつけました。
     
    ケージを裏から見たところ。切り取った部分に扉をつけました。
    ケガをしないように、切り口にはテープを貼りました。
  3. ケージの穴と、産室の入口を高さを合わせて接続します。
    ふたを閉めたときに上からも空気の出入りができるように、上蓋と箱の隙間を開けてあります。
     


  1. 産室ができると、プーちゃんは巣材として布を欲しがりカーテンをやたら引っ張ったのでハンドタオルを与えたところ、口にくわえて産室に運び込みました。ハンドタオルを10枚ぐらい運び込み、産室に敷き詰めました。(出産の1週間ぐらい前です)
     
    出産前のうさぎは、とても神経質になっているので、なるべくうさぎのしたいようにさせてあげてください。餌も食べずに夢中になって産室作りをしますが、自分が納得できるような産室ができれば、安心して餌を食べ始めます。


  2. 出産の前日に自分の毛を抜いて産室の床材の上に敷き詰めました。その後、抜いた毛のなかに仔うさぎを産み落としました。
     
    写真は生後三日目の仔うさぎです。出産のあとも、まだ毛が足りないようだとさらに毛を抜いて、仔うさぎが完全に毛の中に隠れるようにしていました。


  <育児>

  1. 授乳は1日1〜2回、1回5分ぐらいで終わります。その時以外は産室に近づきもしません。なにも世話をしていないように見えても、仔うさぎが順調に大きく育っていれば問題ありません。仔うさぎの様子が気になって、親うさぎの見ているところで産室の中をのぞいたり、仔うさぎに素手で触れたりすると人間の匂いがつき、育児放棄をしてしまいますので注意してください。

  2. 育児中は産室の回りはなるべく静かにして、安心して育児ができるように気を使ってください。ケージの掃除もしばらくはそっと行ってください。 産室の掃除は、仔うさぎ達が外で自由に遊べるようになるまで、控えてください。

  3. 子育てのストレスは相当なものなので、出きる限りケージから出して外で休ませてあげてください。もし、授乳を行っている気配がないようでしたら、乳を触って、張っているようでしたら、無理やり産室に入れると、仔うさぎが母親の気配を感じて近寄ってくるので、そのまま授乳を始めました。
    生後14日目の授乳風景です。抜いた毛がまだしっかり生え揃っていません。


  4. 授乳中は食欲旺盛で、普段食べている餌も倍の量、そして水もいつもの倍ぐらい飲みます。これは授乳するためですので、常に食事ができるように用意してあげてください。食べる量が多くなると、食糞も追いつかず、床にこぼしてしまうこともありますが、母うさぎが気にするので、食べきれずにこぼしてしまった食糞は、すぐきれいに拭いてあげてください。
    但し、出産前は餌を多く食べるとか、特に変わった様子はありませんでした。


  5. 仔うさぎは、生後10日ぐらいたつと、産室から顔をのぞかせ、12日目ぐらいになると、目が開きます。そうなると自分で産室から出てきて、牧草やペレット、野菜など、親の食べるものに興味を示します。
    うさぎの授乳は、生後1ヶ月ぐらいまで続きますが、親が食べているものを一緒に食べるようになるのは、生後3週間ぐらいからです。その時にいろいろな種類の野菜や、牧草、ペレットを食べさせると、好き嫌いの少ないうさぎになります。
     
    プーちゃんは、産室からケージの巣箱に仔うさぎが出たときに、巣箱に落っこちてケガをしないように、産室に敷いていたタオルを引出し、産室とケージの間に通り道のようにしていました。
    お父さんのベンちゃんが食べる同じ餌を、仔うさぎも一緒になって食べています。(生後1ヶ月)

  <仔うさぎが大きくなるまで>

  1. 仔うさぎ誕生
    母うさぎが毛を抜いて産室に敷き詰めた翌日には、出産が終わっていました。出産が終わると、仔うさぎ達に母乳をあたえ、体をなめてきれいにしてあげていました。その後母うさぎは、トイレで血が混じったおしっこをしますが、無事出産を終えたおしるしみたいなもののようです。
    飼育書によると体重は、30グラムから50グラムで大きさは親指ぐらいです。毛も生えていないので、体はピンク色です。
    産まれた翌日に撮影しました。完全に親の毛の中に埋もれています。


  2. 生後4日目
    産毛が生えはじめます。最初は体毛がなく、うさぎの毛の色はわからないのですが、産毛が生え始めると何色のうさぎになるのかわかるようになります。特にネザーランドドワーフの子供は、色のバリエーションが多いので、どんな色の子が生まれたのか楽しみな時期です。
    生後4日目に撮影しました。うっすらとうぶ毛が生えてきて、毛の色が少しわかります。


  3. 生後10日目から12日目
    そろそろ目が開き始め、産室から自分で出てくるようになります。この頃になると、体毛におおわれ、体格も少し、しっかりしてきます。体重測定ぐらいなら、気をつければ測ることもできます。
    体重はその子の成長具合により相違しますが、約80グラムから100グラムです。


  4. 生後19日目
    耳がのびてきて、ハムスターみたいだったのが、だいぶうさぎらしくなってきます。産室からケージ、そしてケージからおそるおそる部屋の中に飛び出して、隅っこの方を探検するようになります。
    体重は、約200グラムぐらいになります。餌も親と同じものを食べ始めますが、まだ主食は母乳です。


  5. 生後24日目
    ほとんど親と同じ食事ができるようになります。離乳も近づいてきて、里親募集をしている場合は、そろそろ里親さんと引渡し時期を相談し始めます。この頃になると、部屋に飛び出し、1日中部屋の中を走り回って遊んだり、昼寝をしたりします。一番かわいい時期ですね。
    体重は約250グラムから300グラムぐらいです。
    普通の餌が食べれるようになると、ペットショップに持っていって、性別判定できるようになります。


  6. 生後1ヶ月
    完全に離乳して、親と同じ餌を食べています。寒い時期は、兄弟同士であたためあうことができないので、温度管理には気をつけなければいけませんが、もう里親さんの元に旅立つことができます。
    体重は、350グラムぐらいあります。飼育書を読むと、生後2ヶ月ぐらいまでは、親元で暮らした方がいいと書かれていますが、親子で縄張り争いをしたり、ケージも窮屈になってくるので、我が家では1ヶ月ぐらいで旅立たせていました。
    すっかり大きくなって産室も窮屈になってきました。


  <最後に>


出産は、母うさぎにとっても大変負担のかかるものです。
また、生まれきた子供達もすべて育てるのは大変なことで、親子といっても、子供が大きくなるにつれ、縄張りを意識し始めると、けんかをすることもあります。
里親もそう簡単には見つからず、里親さんと連絡を取り合ったり、引渡しの準備などいろいろと大変です。

そのような覚悟と、家族の協力を得た上で、春もしくは秋、暑くも寒くもない子育てに適している季節を選びましょう。あなたの大切なうさぎのためにも、単にうさぎの子供を見てみたいからという興味本位だけで出産させることは控えていただきたいと思います。

我が家の仔うさぎの出産記録は、うさぎ飼育記でご覧いただけます。

第1回目出産: 飼育142日目から
第2回目出産: 飼育171日目から
第3回目出産: 飼育226日目から

仔うさぎの写真もたくさん公開しておりますので、ぜひご覧くださいね。
仔うさぎのその後は、里親日記や、里親さんのホームページでご覧いただけます。

授乳風景の、貴重なムービーは、うさぎの巣穴でどうぞ。

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